株式会社 建デポさま
【建設資材流通】

2年間向き合ってきた再エネ導入を実現 
自社負担を抑えたPPAという選択

建設資材の会員制卸売店舗を全国に展開する建デポでは、省エネへの取り組みの一環として太陽光発電の導入を長年検討してきました。しかし、設備の維持管理や将来的なリサイクル対応など、自社で担う負担や責任の範囲が課題となり導入に至りませんでした。そうしたなか、課題が解消された上に屋根スペースを最大限活用できる仕組みが「良い内容であればまずやってみる」という同社の企業文化とも合致し、スピーディーな意思決定につながりました。今回は導入に至るまでの意思決定や社内調整の工夫について伺いました。

お話を伺った方

株式会社 建デポ 開発部 新店開発課 課長 佐伯 周良 さま

企業紹介

建設資材の会員制卸売店舗を全国に展開する株式会社建デポ。建デポ公式ソングは「住まい創りのおてつだい」。プロ向け商品を低価格かつワンストップで調達でき、2026年6月時点で96店舗を運営し、建設業に携わるプロユーザーを支える店舗網を構築している。2019年にコーナン商事株式会社の子会社化。

導入サービス
  • 太陽光オンサイトPPA
導入施設
福岡今宿店 ほか 5店舗
記事のポイント
  • 設備保有や将来の廃棄までを慎重に検討してきたからこそ実現した再エネ導入
  • 開発部の設備・店舗運営の知見を活かし、短期間での決裁と6店舗導入へ
  • 再エネ自給率約48%を見込み、環境配慮と電力価格変動への備えを両立

店舗づくりの知見を活かし、省エネ施策にも取り組む

佐伯さんが所属している部署や役割、ミッションについて教えてください。

佐伯氏:

 私たちは開発部新店開発課ですので、不動産物件の開発が基本業務です。新規出店においては、新築の場合は工事にも携わり、建物の引き渡しから営業開始までを一貫して担当しています。 特に新築物件については建築的な知識、金額の折衝や法規の交渉などに関わる知識のほか、物件の立地や商圏関係など不動産の知識も必要です。

株式会社 建デポさまの脱炭素への考え方・取り組みについて教えてください。

佐伯氏:

 サステナビリティを重視する企業への成長を目指して、具体的な脱炭素目標は現時点では設定していませんが、店舗照明のLED化や資材運搬用の木製パレットのリサイクル、デマンド監視システムの導入などSDGsを宣言し、「持続可能な開発目標」にさまざまなかたちで取り組んでいます。

福岡今宿店

再エネ導入は検討していたものの、将来の設備保有や廃棄への懸念が、導入判断の壁だった

今回、開発部が太陽光オンサイトPPA導入を推進されているのはなぜでしょうか。

佐伯氏:

 SDGs全般のとりまとめは総務部が担当しています。IR上の発信などはほかの部署が担当していたり、役割によってさまざまな部署が横断して取り組んでいます。今回、省エネの観点での太陽光パネルの導入検討は、電気設備や、建設分野の話が出てきますので、もともとそのあたりを担当していた私たちが担当することになりました。私たちはコーナン商事株式会社(以下コーナン)の子会社になるのですけど、電気料金について日々やりとりをしています。そのほか大手を含むいろいろな会社さんやゼネコンがやっている太陽光については調査をしていました。

太陽光オンサイトPPAを導入いただいた背景を教えてください。

佐伯氏:

 省エネ問題への取組みとして、オンサイトPPA、オフサイトPPA導入を検討していました。各社から提案をいただいていましたが、どの会社の提案も導入判断に慎重さが求められ、すぐに導入するにはハードルがありました。 いただいている提案のほとんどは、だいたいそういうものなのかもしれませんが、設備のレンタルやリースなど、将来的な負担を私たち側で引き受ける必要があり、かつ太陽光パネルを設置できる範囲が限られるという内容が大半でした。
10年、20年のスパンで考えたときに、どんどん技術もよくなっていくなか、長期間同じパネルでいいのか、古くなったパネルがリサイクルできない場合、大量廃棄につながる可能性もありサステナビリティと逆行するなどという懸念も経営層にはありました。実質2年くらいは導入を考えながらも進みませんでした。

株式会社 建デポ 開発部 新店開発課 課長 佐伯周良 氏

導入のハードルをクリアした提案が、判断を後押し。スピーディーな決裁につながった

そこから1年ほどで一気に導入が進んでいくのですね。

佐伯氏:

 そうですね。親会社のコーナンとは電気料金のほかにも設備関連のやりとりもあるのですが、そのなかでアイ・グリッドさんを紹介頂きました。提案書を拝見すると、過去に検討した際には導入のハードルとなっていた要素がクリアになっており、改めて検討してみようと思える提案内容でしたので、すぐに導入に向けて進めることにしたんです。

主管部署の私たちは、2年前から導入を検討していましたから、アイ・グリッドさんの提案の「解約フリープラン」※、「太陽光パネル設置面積最大限活用」、「初期費用なし」、「災害時などによる停電時の営業継続」などはすぐにメリットとして判断することができました。
これまで、資材のリサイクルやもろもろのロス削減など、こうした活動はやっていたのですが、店舗で大規模に導入していくというのが初めてでした。そのため、上申していく際には、メリット・デメリットの前に専門用語やそもそもPPAの仕組みなどの理解を得る必要があったため、プレゼンテーションの資料作成はなかなか大変でした。その点で、私たちが必要な資料や情報の提供、強調したいポイントに対するアドバイスや私たちの会社のシミュレーションなど、上申のために必要なオーダーに応えていただいたのはとても助かりました。想定料金の算出、再生可能エネルギー(以下、再エネ)や脱炭素関連の規制や法制度など、一括で提示いただきましたが、自分たちでそのあたりをやっていたら、それだけで2、3か月はかかってしまったのではないかと思います。

そうしてできあがった上申資料が、非常にわかりやすい内容でしたので、出店業務と並行して進めていたにも関わらず、導入再検討してから、おそらく1か月足らずで決裁を得ることができました。とても早かったですね。

太陽光オンサイトPPA導入の説明冒頭には、会社として目指す方向のイメージにつながるということで、アイ・グリッドの動画を使用いただいた

電気設備や店舗運営の知見をもった出店を担う開発部だからこそ実行できた

導入決定したあとの施工期間で大変だったことはありますか。

佐伯氏:

 具体的な導入作業に入ってみて、わかったことはたくさんあります。まず、太陽光パネルを置ける店舗の選定においては、遮蔽物による日陰の影響を受けたり、店舗の屋根の積載などにより、意外と断念せざるを得ない店舗が多かったです。新築だから大丈夫だろうと思っていたらダメだったというのもありました。今後、新築の段階では、ある程度検討しながら建てることにしよう、という新しい発見にはなりました。あとは、施工時の店舗ごとの調整が最初は大変でした。キュービクルの位置やパネル用の配管など、現場でこうしよう、ああしようと調整していきましたし、設置時の時間帯調整などですかね。私たちは建設業の卸売りなので朝6時に開店なんです。かつその時間が繁忙時間なので、工事のスタート時間をかなり早くしてもらったり、駐車場を空けるパネル搬入完了時間であったり、店舗の営業に支障がないようなスケジューリングをして、各店舗に説明しました。

今回各店舗での導入でなく、開発部が一括で導入推進したメリットはどのような点にあると思いますか?

佐伯氏:

 出店と一緒で、一度設置すると個別に急に変えられないものですし、店舗ごとの判断になってくると、デマンドコントロールの観点からも契約期間だけでなく、保証金や契約内容など、様々な要件的に切り替えのタイミングが合わないということもあるでしょうから、導入後が大変ですよね。私たちは設備のメンテナンスから何からすべて開発部で管理していますし、今後も設備などの調達に関して無駄を減らし、キャッシュフローを改善する取り組みは私たちが推進していくことになると思います。
また、これまでは何か導入する際、リースや設備投資など、自社で設備や費用を負担する考え方が基本でしたが、今回の導入を通じて投資回収の観点だけにとらわれない発想で取り組めるようになったのは部署としても新しい視点です。

効果だけでなく、挑戦する文化にも合致した再エネ導入

2026年3月から実際に太陽光オンサイトPPAが稼働していますが、想定の効果に関しては、どのように捉えていらっしゃいますか?

佐伯氏:

 今回の導入では、20年間で累計約3,219万円のコスト削減効果、6店舗導入時再エネ自給率は約48%を見込んでいます。当社は、電力価格の変動に備える意識が高く、今回の導入が長期的なリスクヘッジにつながると期待しています。「良い内容であれば基本的には実行する」「リスクが下げられるならすぐやる」という会社の姿勢から、トライアンドエラーを大切にしているので、今回の取り組みもとても前向きです。店舗の屋根を最大限活用して、私たちが消費する以上にグリーンエネルギーを発電できている、このことは私たちも環境に対して貢献できていて、かつ電力価格の変動に備えることにもつながります。将来の電力単価を考えても、効果が想定よりを大きく下回ることはないという見解ですし、前提としてはサステナビリティの取り組みをやるということ自体が大事だと思っています。

福岡今宿店に導入されている太陽光オンサイトPPA

高い経験値と現場対応力で信頼できるGXパートナー

今回、アイ・グリッドを選定いただいている中でGXパートナーだと感じていただいている点はありますか?

佐伯氏:

 上申の際の資料や現場の対応力など、とても経験値が高いと感じています。今回の設置に関して、フォークリフトで物を運んだり、1トン弱ある資材を上げたりするわけですが、事故と隣り合わせの作業が多く含まれました。私たちも通常営業や新店舗建設の際など事故防止の大変さを理解しているので、各現場で起こったことや起こり得たことをすべての現場に情報伝達、共有されており、安全チェックシートやKY活動(危険予知活動)などがきちんと履行されていたのは非常に信頼できるポイントでした。また、今回店舗近隣の住民の方から、設置に関して懸念が出た際には、すぐに現地に向かい説明対応していただき、住民のみなさまにもご理解いただきました。こうした、前向きにどうやって工夫して上手くやっていくか、というところは今後も是非一緒にやっていきたいですし、長くお取引するに値すると思いました。

リスクヘッジと環境配慮の両立をこれからも追求する

「環境や気候変動への取り組み」について、今後の展望を教えてください。

佐伯氏:

 私たちにとって、エネルギーに関しては「リスクヘッジ」と「安定化」というのは大切なポイントです。太陽光に関しては現時点で一番確実なグリーンエネルギーの創出だと思っているので、今後も可能な限り追加導入していきたいと思っています。
また、資材のリサイクルに関しても注力していきたいと考えています。今年度からリサイクルの中古買い取り事業もはじめました。プロの方が使用しなくなった工具を廃棄するのではなく次の方へお渡しできる仕組みを展開しています。リサイクルの創出はなかなか難しいのですけど、私たちの業務内容の中でできることは工夫していきたいと思っています。

補足説明
解約フリープラン

予期せず移転や退店が発生した場合に、中途解約においても違約金が発生しないプランです。ただし適用には諸条件がありますので、詳細はお問い合わせください。

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